子供とiPad

      2016/02/08

息子はまだ1歳半にもならないが、既にiPadの楽しさを知っている。最初は自動車で移動する際におとなしくしてもらうために、車内で子供向けの動画を見せるためにiPadを使い出したが、そのうち家でも最後の手段用としてiPadを使い出した。そのうち息子はすっかりiPadで楽しい動画が見られることを覚えてしまった。

既によく知られた事実だと思うが、1歳半に満たない幼児でも画面をタッチしたり、スワイプしたり、iPadの簡単な操作はできる。しかしまだ完全には理解していないため、パスワードロックを解除して、希望のアプリを起動することはできない。そのためうちの息子はiPadを親のところまで持ってきてグイグイと押しつけてくるのだが、もっと知恵が付いてくれば自分で何でもできるようになってしまうと思う。

ここで気になるのは、果たしてiPadは子供の教育に良いか、悪いか、ということである。ネット上の意見をざっとのぞいてみると、幼少期の子供にiPadを使わせるメリットとして、学習効果、記憶力の向上が見られるという一方、想像力やコミュニケーション能力の欠如を心配する声もある。

つまりiPadは子供を集中させ、没入させる。大人でもそうなのだから無理もない。できることが増えていったらなおさら依存するに違いないと思う。結局は道具なので使い方次第で毒にも薬にもなるのだろうが、幼少期、特に本人すら覚えていない3歳以前というミステリアスな次期をiPadに支配されて育った子供がどうなるのか前例がない現状、手放しで使わせるのに不安がないという親は滅多にいないだろう。

かといって、すべてが悪いものではなく、適切に使わせれば良い効果があることも想像に難くない。なにより子供が嬉しそうに笑うと分かっているものを取り上げるのは心苦しい。親としては悩ましい。

うちの奥さんはiPadどころかテレビを見せるのも大反対で、絵本を読んであげた方が良いと口を酸っぱくして主張している(そんな奥さんも車内で息子が暴れるときはiPadに頼る)のだけど、アプリによっては絵本と変わらないんじゃないかと思うし、使い方によっては親と子の楽しいコミュニケーションの道具にもなるはずだと自分は思っている。

だが、「3歳までは五感をつかった体験をさせるのが大事」と言われて、なるほどなと思った。これは実に説得力がある。カブトムシはカブトムシ臭がすること、走ると転ぶこと、転ぶと血が出ること、新幹線に乗ってしまうと新幹線の外観は見えなくなること等を知るべきだ。まあすべてをiPadで体験しました、ということになるはずはないけども、できる限りいろいろ実体験させたい。

あんまりiPadの是非に関係ない結論になったな。

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