家の中にヤモリがいた話

   

Gでなくて本当に良かった

突然、二階から「そこになんかいる!」「ほらほら!」という声が聞こえてきたので、「ああ。ついに出やがったか。もう6月だしな」と思いつつ、必勝を祈願しながらゴキジェットプロを持って二階に行くと、なんとそれはゴキブリでは無くトカゲだという。

以前、家の玄関あたりで見かけたことがあるので、ああそれはヤモリだなと直感した。してみるとその通りで、あのヤモリ独特のシルエットが壁をのたくっていた。この頃は気候が良かったから窓を開けていたため入り込んだのだろう。

とりあえず、カミさんと息子に、ヤモリとは家を守ると書くのだ。つまり害虫を食ってしまう良い生き物なので殺してはイカンと伝えた。意外にカミさんは2秒で納得し、「ああじゃあ放っておこう」と言いつつ、何事も無かったかのように去って行ったので逆に焦った。

当のヤモリは全長6センチくらいでまだ子供に見えた。確かにうちはぼろ屋だが、そんなに虫がコンコンと湧いてくるほどでは無いのでそのうち餓死してしまうか、冷酷無情なうちの猫になぶり殺されて食われるかの二択に思われた。そこでどうにかしてヤモリを救出することにしたのだが、いったいどうやって捕まえれば良いか。。

虫網みたいなのがあれば良いのだが、そんなものは無かったので、まずは一か八かで素手でトライしてみることにした。一応念のため、ネットで調べてみたところ、ヤモリを素手で掴んでも危険はなさそうだとわかった。ただ、尻尾を自切するらしいので、そうならないように全体を包み込む感じで捕まえようと決意。

さて都合良く棒状のものがそこらあったので、それで追い込むと、うまいことヤモリは階段の板の裏に逃げ込んだ。ヤモリは見つかっていないと思っているのか、近寄ってもそこから動かずじっとしていた。ヤモリはよくみるとカワイイ顔をしていた。手を近づけるとさすがに逃げようとしたが、すぐに追いかけて手で包み込むように捕まえることができた。

ヤモリを捕獲した状態で玄関ドアを開けるのに苦労したが、外に解き放つと元気よく飛び出していった。できれば家の床下で害虫を食って食って食いまくって欲しい、そう願いながらドアを閉めた。

 - 日記